2020年9月8日 / 最終更新日時 : 2020年9月8日 山県 慶宏 個人向け 突然の相続手続き、誰に頼めばいいの? 相続の手続きについては、様々な職の人が手掛けています。 弁護士や税理士、司法書士や行政書士と言った士業から銀行、信用金庫、士業ではない相続手続きオフィスまで様々です。 余りにも多いので誰に頼めばいいか迷うこともあると思います。 「相続税は確実にかかるだろうから税理士かな。あれ、不動産があるから司法書士?でも自動車もあるから行政書士にも頼まないといけない……?」なんてことがありがちです。 そんなわけで、今回のエントリーでは読み物的に、相続は誰に頼めばいいのかと言うお話をしていきたいと思います。 1.相続業務を頼むなら士業?銀行?相続専門オフィス??2.途端にやってくれる人がいなくなる相続手続き3.一筋縄ではいかない相続が発生してしまったけど、どうすればいいの?4.まとめ 1.相続業務を頼むなら士業?銀行?相続専門オフィス?? 結論から言うと、士業だろうが銀行だろうが相続手続きオフィスだろうが近所の物知りじいさんだろうが、「相続手続きやってます」と謳ってるところであればどこに持ち込んでも構いません。 今回のエントリーはこれでおしまい!!(と言う訳にはいかないので、以下蛇足的にダラダラ続きます) 基本的に相続業務そのものを扱うのに特段の資格は必要ありませんので、誰に頼んでも大丈夫です。(不動産があれば司法書士、税務に関することなら税理士、自動車の名義変更は行政書士と言ったように、独占業務はありますけどね) 士業も銀行もそれぞれ横の繋がりを持っているので、税理士に頼んだからと言って「不動産は勝手に司法書士見つけてやってね」と言うことありませんし(極一部の例外でそんなこともあるかもしれませんが)、行政書士に頼んだからと言って「遺産分割協議書作っておしまいです」なんてことはありません(極一部の例外でそんなこともあるかもしれませんが)。 報酬額の差は有れど、誰に頼んでも基本的には大体似たようなサービスで同じような結果になると思います。 ただし、士業に比べて銀行や相続手続きオフィス等は報酬額がちょっと……いや、かなり割高かもしれません。 また、銀行や近所の物知りじいさんの場合は住民票や戸籍が取りやすいとは言い難いので、自分で役所に行って取得しなければならない可能性もありますが、結果については大体同じになると思います。 と言う訳でごく普通の相続について言えば、まず誰に頼んでも構いません。 2.途端にやってくれる人がいなくなる相続手続き 「ごく普通の相続」であれば誰に頼んでも構わないですし、誰であろうと快く引き受けてくれると思いますが、中には「一筋縄ではいかない相続」と言うものも存在しており、その場合だとやってくれる人が極端に少なくなります。 例を挙げると下記のようなケースが一筋縄でいかない相続と言えるでしょう。 (1) 相続人に外国人がいる場合や被相続人が外国人である場合 当たり前の話ですが、外国の場合は国によって手続きや役所が出してくれる書類がまちまちであり、尚且つ日本語は通じません。 海外の役所に書類を請求する場合はその国の言語で対応しなければならないので、その国の渉外担当者がいる事務所でなければ太刀打ちができないと言うことになります。 更に日本においては戸籍制度があるため、住民票が一枚あれば我々士業は大体の相続人は追えるのですが、中国等の例外を除いてほとんどの国は戸籍制度を採用していないため、相続人全員を追える保証はありません。 相続税務にしろ相続登記にしろ、役所手続きは外国人が一人いるだけでいきなり難易度が上がるため「うちでは取り扱ってない」と言ってくる士業や相続オフィスはかなり多くなっています。 (2) 数世代に渡って相続登記等の役所手続きを放置していた場合 「亡くなった親父が住んでた土地なんだけど、名義がひい爺さんのままなんだよね。なんとかなる?」 こんなケースの場合もなかなか厳しい相続案件であると言わざるを得ません。 相続手続きを数世代放置していた場合、遺産分割協議書や遺言書が残されていない限り相続人は現在存命の子孫と言うことになり、場合によっては相続人の数が数十人となることもあり得ます。 (1)の外国人が混じるケースよりはまだ何とかなりますが、事務手続きにかかる時間も膨大になり、また、全く見ず知らずの人と交渉する必要があるため揉めることも多く、「うちでは扱いかねる」と言ったところも出てきます。 (3) 相続人同士が揉めている場合 相続人同士が揉めている場合は、本人たちで解決できない限り弁護士でなければ介入できません。 弁護士は揉めごと解決が通常業務であるため誰もやりたがらない相続案件と言うわけではありませんが、基本的には主張が同じ相続人毎に弁護士を付ける必要があるため、費用が嵩むことになります。 小さな喧嘩は仕方がないところではありますが、できれば相続は揉めないにこしたことはありません。 3.一筋縄ではいかない相続が発生してしまったけど、どうすればいいの? 上記のようなケースが発生してしまっても、日本は広いもので専門としている士業は必ずおり、誰かが手続きを代わりにやってくれます(銀行や相続手続きオフィス、近所の物知りじいさんではダメかもしれません)。 相続人同士が揉めている場合は大体の弁護士であれば対応可能ですので、お金はかかるものの解決可能です。 役所に対する相続手続きを数世代放置している場合、複雑な仕事が大好きな(私のような)士業はどこかに存在しており、そう言う人に頼めば時間はかかるものの解決まで導いてくれます。 逆に仕事の多い士業や儲かっている相続専門のところは、手間がかかり過ぎるため対応してくれない可能性は高いです。 相続人や被相続人に外国人が混ざる場合はやってくれるところがかなり少なくなりますが、渉外業務が得意な士業(特にビザ関係を扱っている行政書士)は必ず存在しており、解決できないと言うことはありません。 そう言った士業を探すことが手間になるかもしれませんが、決して解決できない問題ではないので諦めずに探して欲しいと思います。 もしくは当事務所までご相談ください。 4.まとめ 基本的に相続については報酬の多寡はあれど誰に頼んでも問題はないので、ちょっとした知り合いや近所に士業の事務所がある場合はそこに頼むのがいいと思います。 個人的に言えば、銀行については報酬額が高い割に依頼者側でやらなければならないことが多いので、自分が相続人になった時でも銀行には頼まないかなと言った感じです。 一筋縄ではいかない相続の場合、仕事の多い士業や儲かっている相続専門オフィスの場合は断られる可能性が高いですが、間口が狭いと言うだけで誰かは解決まで導いてくれるので誰もやってくれないと言うことはありません。 さてさて、当事務所と言うか私自身は複雑な仕事が好きなので、他で断られるような相続案件もご相談承っております。 「どうすればいいのか分からない」と言うことでもまずはご相談から、お気軽にご連絡ください。 行政書士に無料相談する。 ※お困りごとがございましたらお気軽にお申し付けください。 お名前 (必須) メールアドレス (必須) メッセージ本文 (必須) お電話でのご相談も承っております。03-5822-2230