結論から言えば、飲食業界は比較的参入しやすい業種と言えます。
飲食店開業の参入障壁が低いポイントとして、下記の点が挙げられます。
① 特別な資格がいらない
経営者か従業員の誰かが食品衛生責任者の資格を持っているだけで、飲食店が開けます。とは言っても、経営者自身が他の飲食店で1年か2年は修業した方がいいでしょう。
② ビジネスモデルが多数ある
全国に飲食店は60万店近くあります。その全てがモデルケースとなります。
③ 金融機関から融資を受けやすい
ビジネスモデルが多数あるため、金融機関を説得しやすいとも言えます。勿論、しっかりした事業計画書を作成することが前提ですが。
④ 要件さえ満たせば、飲食店開業の許可を得やすい
飲食店舗数は定量制ではないので、要件を満たせば基本的に許可はおります。ただし、書類の要件が少々複雑ではありますので、我々行政書士がお手伝いをさせて頂いています。
また、他業種と比べた時に飲食店ならではの特徴もあります。
① 飲食業界は回転が早く、新規参入がしやすい
しかし新規参入がしやすいということは、裏を返せばそれだけ退場している店舗も多いわけです。成功するためにはしっかりした戦略が必要となります。
② ライバルが多い
①の続きとなりますが、飲食店はその店舗数と参入のしやすさゆえにライバルが多いです。しかも大企業や有名チェーン店とも鎬を削ることになります。
③ ターゲティングがしやすく、客層が厚い
ほぼ全ての人間に食事は必要ですから、人類の大半は潜在的な顧客となります。
また、店舗の立地がオフィス街ならサラリーマン相手、学校の近くなら学生相手と、ターゲットを明確にしやすいと言う特徴もあります。
④ 初期費用は個人で賄うには少々高い
どんなに抑えようとしても、開業資金だけで1000万円かかります。ランニングコストも含めればその1.5倍から2倍は欲しいところでしょう。都合2000万円以上はかかる計算になります。
参考までに、士業の開業初期費用は50万円から300万円程度です。安い。
まとめると、「資金さえ用立てできれば飲食業界には参入しやすいしビジネスモデルもたくさんある。ただし、ライバルも多くはじき出される可能性も高い」となります。