訪問服薬やかかりつけ薬局は浸透しつつありますが、薬局の売上はどうしたって近くの病院や診療所に左右されることになります。
立地は病院の前や診療所の近く、あるいは少し離れていたとしても、競合他店がないところの方がよいでしょう。
店舗開業の常識として「駅前や商業施設の近くで開業することが成功の鍵」と言うものがありますが、調剤薬局についてはその限りではありません。
もちろん駅前や商業施設の近くは病院や診療所も多いので成功しやすいとも言えますが、その分賃料等のランニングコストは割高になってきますし、そう言った「美味しい場所」は業界問わず大手フランチャイズ店を展開する会社から地場企業、個人事業主に至るまで様々な業種の人達が空いた事務所を狙っています。
その中に入り込んで競争を勝ち抜くと言うのは中々酷でもあるので、他の業種にはない「薬局の勝ちパターン」の一つである病院や診療所の近くに絞ってみるのもいいのではないでしょうか。
診療所近くの立地に開業できたならば、勿論のことながら医師との関係は良好に保っておいた方がいいです。
医師と関係を悪くして「近いけどあそこの薬局には行っちゃだめだよ」なんて言われてしまっては元も子もないですしね。
無論のことながら病院や診療所の近くにない薬局でも、良好な経営を続けている薬局は存在します。
そう言ったところは病院や診療所から少し離れていても医師や周辺住民の信頼を得ていたり、あるいは昔からその場所で薬局として活動しているケースもあります。
開業からしばらくは我慢する期間があるとは思いますが周辺住民の信頼を得られれば、「病院から離れた薬局」と言うデメリットよりも「患者の近くの薬局」と言うメリットの方が大きくなり、病院が近くにない場合でも成功する可能性は高くなります。
と言う訳で、立地選びの第一候補として「病院や診療所の近く」、それが叶わない場合にはスタートダッシュを捨てて「時間をかけて周辺住民や近隣医療機関の信頼を得る」と言う戦略が良いのではないかと思います。