一般的な儲かる立地の店舗は「人の往来がある」「人の目にとまりやすい」「競合が少ない」の三要素が揃っているところです。
つまり、都市圏の駅前ビル1階は人の往来が多く人の目にもとまりやすい、駅前は店舗の数自体は多いものの業種も多く実質的に競合が少ないと言う三要素を備えたところと言えるので、空いているなら誰もが出店したい立地です。
しかしながら現実的に考えると「都市にある駅前ビル1階に出店」なんて個人事業主にとっては当たり前のように無理な話でもあります。
まず誰もが狙っている立地であるため競争率が高い、とても高いです。競争率が高いため必然的に地価が上がり賃料も高くなります。
そして一度物件を押さえてしまったら、そこで商売を続けられる確率が高いため、そうそう手放すことはなくなります。
そう言うところは大体大手企業のチェーン店が入るものであり、個人事業主が出店できる余地は基本的になさそうです(中には運よく出店できている個人事業主もいますが)。
と言う訳で他の場所を探すことになりますが、流石に駅前ビルの低層階とは言わないまでも、駅前ビル中層階以上、あるいは駅前から徒歩5分離れたところまで行けば個人事業主が出店できる可能性は残されているので、例えば「客の出入りが多い飲食店を開きたい!」と言う個人事業主はこの辺りを狙っていくことになります。
もちろんその辺りでも住宅地付近と比べれば当然に賃料が高く、ランニングコストがペイできる業種でなければ現実的に考えて出店できません。
地方であれば、幹線道路の道路沿いも「人の往来がある」「人の目にとまりやすい」「競合が少ない」の三要素が揃う場所です。
幹線道路沿いについては公共交通機関が手薄である可能性が高いため自動車客を目当てにすることとなりますが、道路沿いには道路沿いなりの苦労があります。
例えば「産業道路であり地元民が少ない」「街路樹・カーブ等で視認性が悪い」「立地の関係で駐車場が入りにくい」と言った条件が重なる場合には集客が期待しにくくなるので、店舗としては避けられる傾向にあります。
「賃料が安かったりいい立地なのに店が入れ代わり立ち代わりで滅んでいく」と言った場合は注意が必要です。