新創業融資の実行及び返済開始までの流れは、下記のとおりとなります。
① 申込書、付属書類の作成
申込書、事業計画書及び企業概要書(個人の経歴書)を作成します。事業計画書の内容及び計画の裏付けとなる売上予測、損益計算及び資金繰りに関する書類の作成が重要となります。
できるだけ正確かつ詳細な計画書を作成したいところですが、あまり時間をかけすぎても融資が遅れてしまいますので、要点を掴んで手早く作成する必要もあります。
また、通帳の写しの提出もありますので、前回お話ししたとおり事前に通帳を「作成」しておけば、大きなアドバンテージとなるでしょう。
② 融資の申し込み
事業地の管轄支店に融資を申し込みます。郵送や日本政策金融公庫のサイト等でも受付を行っていますが、可能な限り持参した方がいいでしょう。
公庫側に開業の意志をしっかり伝えること、担当者に挨拶することができれば理想的です。
③ 面接及び現場の実査
管轄の支店で担当者との面接を行います。支店にもよりますが、申し込みをしてから数日で面接の連絡が来ます。事業計画や資料の内容を淀みなく説明できることももちろん大事ですが、事業に対する熱意をアピールすること、その事業に掛けていることを担当者に伝えることが重要です。
面接の前後で、公庫の担当者による現場の実査が行われます。事業主立ち合いの場合もあれば、いつの間にか実査が済んでいる場合もあります。
④ 結果の通知及び契約
面接の終了後、早ければ一週間、通常は大凡三週間程度で結果が通知され、融資が決定した場合は契約手続きとなります。契約の段階までくれば後は判を押すだけなので、あまり固くならなくても大丈夫でしょう。手続きに問題がなければ、大体融資実行まで一か月以内に終わると思います。
やはり融資実行のためには、具体的な事業計画書と裏付け資料の提出、そして何よりも担当者にいかに熱意をアピールできるかが重要となります。実際に事業開始してから始めるのではなく、事業開始の青写真の段階から調査や計画を進めておけば、融資だけでなく事業そのものもうまくいくことでしょう。何事も前倒しに進めていくことが大切です。