店舗コンセプト作成時に必要な数字の計算として、まず試算するべき数字は1か月にかかるランニングコスト、経費の見積もりとなります。
開業前の試算ではオープンまでにどれくらい費用がかかるかについては目を向けますが、月々の経費については後回しにされがちです。
しかし月々の経費は店舗運営及び融資申込みにおいて最重要の数値であり、それでいて計画の段階でも具体的な試算をしやすく、確度の高い数字が得られる箇所となります。
店舗運営にいくら必要なのかを把握することが、まず最初にやるべきこととなります。
続いて行うのが一日の売上げの予測です。
売上げについてはモデルケースから判断することになりますが、経費に比べると試算の精度は落ちることとなります。ⅰ.経費から計算した店舗維持のために最低限必要な売上げ ⅱ.モデルケース店において標準的に達成している売上げ ⅲ.目標とするべき理想の売上げ等、複数のパターンを想定しておくことで、数字の確度を高める必要があります。
最後に開業のための初期投資費用を計算し、経費と複数の売上げ予想から月間の収支計算を行い、「経営者の報酬を含めた営業利益が赤字になっていないか」「初期投資の回収が長期の年数になっていないか」をチェックします。
収支試算の修正と検証を繰り返し、実現性の高い店舗運営モデルにしていくことが重要です。
大切なのは収支試算が夢物語にならないことです。自分の中だけで試算を完結させるよりも、開業コンサルタントや飲食店開業に詳しい税理士、行政書士にチェックして貰えば、より実現性の高い収支試算を作成することができると思います。
事業成功のために是非ともコンサルタントや士業をうまく使っていくことをお勧めします。