実店舗を持たないと言っても、まるっきり営業スペースが無いと言う訳にはいきません。飲食店ですから必ず厨房が必要になります。
しかしゴーストレストランは厨房とシェフが一人だけいれば開業できる形態ですので、通常の飲食店であればまず選択肢から外れるような場所、例えば路地裏のビルの上層階なんかでも開業することが可能です。
また、宅配専門店ですので配達員が必要となります。
しかし配達に関してはUberEats等のフードデリバリー業者を利用することで、専門の配達員を雇うことなく食品を迅速に配達することができます。フードデリバリー業者にもよりますが、例えばUberEatsに関して言えば、広告から始まり注文受けから決済まで、ワンストップでやってくれます。
料理を作ることだけに専念したい人にとっては煩わしい接客から解放され他人との接点が配達業者だけとなる、理想的な環境を作ることができると言えるでしょう。
上記の特徴をまとめると、つまるところ「安価で飲食店を開業できる」と言うところに集約されます。通常の飲食店開業に比べると初期費用やランニングコストは随分と抑えられますし、物件の借り方によっては週末だけ店を営業する形態も可能となります。
もちろん通常の飲食店と比べてデメリットや制約も多くあります。
まず、フードデリバリー事業者を利用する必要があるので、彼等の営業範囲内、つまり、現時点では東京近郊や大阪と言った大都市圏でしか開業することはできません。自前で配達員を用意する方法もありますが、そこにコストをかけるくらいなら実店舗を持った方がいいかな…とも思います。
また、広告に関しても、現時点で言えばターゲットは「ネットを使いこなす都心在住の層」となりますので、広告を出すにしてもターゲットに対して気を配る必要があります。
チラシによるポスティングはそう言った層に対しては逆効果になる可能性も否めません。必然的にオンライン広告が中心となるでしょう。