携帯電話のはなし

 仕事をしていると通話だけの携帯電話が欲しくなりますが、現状大手三社からはスマホが出されるばかりで通話だけの携帯電話と言うのはほぼありません。ほぼほぼスマホを購入させられ、回線利用料の高いLTE以上のプラン契約を結ばされてしまいます。
 
 その点かつてのガラケーはお手軽で低料金でした。
 
 現在も大手三社から新型の折り畳み機種やスリムタイプの携帯電話がガラケーとして発売されているようには見えますが、実のところあれはガラケーではなく、ガラケーっぽい見た目をしたスマートフォンです(ガラホなんて呼ばれています。)
 
 OSはAndroidを搭載していますし、回線はLTEなので実質スマホと変わりません。なので回線料金も機種価格も勿論スマホ並みのお値段ですが、連続稼働時間がスマホよりも長いのが利点と言えば利点です。
 
 
 
 一体どうしてガラケーは衰退してしまったのか?
 
 
 ガラケー衰退に関しては色々と説がありますが、大体次の理由が挙げられています。
 
 
1.もともと携帯電話に色々な機能を盛り込んでいたガラケーだったが、スマホが手軽にそれを実現したので役割を終えた。
 
 独自規格とプラットフォームを貫き続けたガラケーと比較して、ユニバーサルな開発環境とストアを持つAndroid端末はアプリ供給の量もスピードも段違いです。 
 ガラケー以上のことがスマホでできるので、ガラケーは役割を終えたと言えます。
 
 
 
2.ガラケーはまだまだ生きている。iphoneは定義で言えばガラケーである。
 
 独自規格とプラットフォームがガラケーと言えば、iphoneはOSもストアも独自規格なのでガラケーと言えばガラケーです。
 日本におけるスマホのシェア率でiphoneは約50%、全世界においては20%ですから、かなりの高シェア率です。
 余談ですがほんの3年前までは日本のiphoneシェア率は70%を越えていました。
 
 もちろんiphoneはスマホでありコンセプトもガラケーとは全く違いますが、何かしら日本人にフィットする部分があったのでしょう。
 ひと昔前の調査ですが、ガラケーからiphoneに変えた層は確か70%を越えていたと思います。
 
 
 
3.大手三社がガラケー用である3G回線をやめたがっている。
 
 多分これが最大の理由だと思います。現在のところ3G回線は維持費ばかりかかってうまみはほぼありません。ユーザーからしてみても、回線が古くセキュリティのアップデートが期待できない3G回線をいつまでも使い続けることは危険です。
 
 ソフトバンクは来月までに3G回線の機能をほぼ停止、auでは2022年までに3G回線完全廃止、ドコモも2026年までには3G回線を廃止します。
 
 既にガラケーついていた一部のネットアプリやお財布アプリ等は機能を停止していますが、遅くとも2026年までにはガラケーの全てのネットワーク機能が使えなくなります。さようならガラケー。
 
 
 
 
 「電話だけ」格安で使えるものはないの?
 
 さて、今回のエントリーの本題です。「電話だけ」格安で使えるものはあります。何社かの格安SIM会社が通話のみのプランをやっています。
 
 ただし、格安SIMの会社は大手三社と比べてまだまだバックボーンが浅いですし、大手三社の回線を間借りしてい営業しているため回線使用の優先順位は下がりがちです。
 メインで使うにはそれなりにリスクがあるので、事業用のサブ機といった使い方がいいでしょう。
 
 例を挙げるとロケットモバイルb-mobileが基本料金1000円以下(税抜き)でプランを提供しています。
 その他にも電話かけ放題で3000円前後のプランや1GB前後の通信サービスがついて1300円前後のプラン等、大手三社よりははるかに格安で通話のみのプランが契約できます。
 
 ただし、どの会社も基本的には端末は用意してくれていません。古いスマホを流用するか、新しく安めの端末を買ってくる必要があります。
 
 
 
 
 もともとの歴史を辿れば携帯電話は通話機能のみのベーシック・フォンからスタートしました。日本におけるベーシック・フォンは多彩な機能を搭載したガラケーの登場によって駆逐されてしまいましたが、そのガラケーもスマホの登場によって廃れてしまいました。
 
 私としては大手三社の回線で「通話のみ・安め」プランの電話を持ちたいのですが、大手の方向性としてそれは叶わないでしょう。格安SIMの会社の通話のみプランを古いスマホで使うしかなさそうです。
 
 ドコモのFOMA終了のニュースと5G回線事業化のニュースを見ながら、そんなことを思いました。